ダイハツ九州は期間工の中では珍しい「無期転換」があるメーカーです。無期転換すれば期間の定めなく、アルバイトと同じように長く働けます。そのうえ、アルバイトとは違って入社祝い金や満了金まで支給されます。
本記事では、ダイハツ九州の期間工の仕事内容や待遇、他メーカーと比べたメリット・デメリットを紹介します。ダイハツとの違いや、どんな風に働くのがおすすめなのかも解説します。
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ダイハツ九州期間工の基本情報
ダイハツ九州の期間工ではどんな仕事を、どのくらいの給与をもらいながらするのでしょうか。また、勤務地はどこで、寮事情はどのようになっているのでしょうか。 ダイハツ九州の期間工の給与や仕事内容、勤務地について解説します(内容はすべて2022年3月時点の情報です)。
給与や福利厚生は?
ダイハツ九州の期間工の月収は、32万円以上といわれています。契約更新のたびに支給される満期慰労金は、最大で合計90万円です(3年間働いた場合)。給与や満期慰労金の詳細は、次の通りです。
給与
ダイハツ九州の期間工の給与は日給式で、勤続年数により昇給していきます。具体的な金額は次の通りです。
【ダイハツ九州期間工の日給】
- 1年目:9,000円
- 2年目:9,200円
- 3年目:9,400円
- 4年目:9,600円
- 5年目~(無期転換後):10,000円
【特定手当】
17:30~8:00までの所定労働時間1時間あたり20%の割増手当がつきます。
【深夜手当】
22:00~5:00までの所定労働時間1時間あたり35%の割増手当がつきます。
ダイハツ九州の期間工では5年目から、無期雇用への転換もできます。無期雇用になれば日給1万円で、契約更新を気にせずに働き続けられます。深夜手当だけでなく、「特定手当」がつくのも嬉しいです。特定手当は他メーカーにはない手当なので、稼ぎやすいでしょう。
満期報奨金
ダイハツ九州の期間工は、半年ごとに契約更新があります。契約更新のたびに満期奨励金が支給され、3年で総額90万円が支給されます。
【ダイハツ九州期間工の満期奨励金】
- 6ヵ月目:100,000円
- 1年目:120,000円(220,000円)
- 1年6ヵ月目:140,000円(360,000円)
- 2年目:160,000円(520,000円)
- 2年6ヵ月目:180,000円(700,000円)
- 3年目:200,000円(900,000円)
- 以降、6ヵ月おきの支給額:200,000円
※()内はその月までの合計額
ダイハツ九州の期間工では、その契約期間の出勤率が97%以上で契約満期を迎えると、満期奨励金が支給されます。3年目以降は同じ条件で、半年おきに20万円が支給されます。ダイハツ九州の期間工は他メーカーよりも長く働けて、無期転換も可能です。長く働くほど、満期奨励金の分お得といえます。
その他手当
ダイハツ九州の期間工には、給与や割増手当、満期奨励金のほかにも次のような手当があります。
【ダイハツ九州期間工のその他手当】
- 入社祝い金:総額15万円を3回に分けて支給(研修卒業で5万円、配属1ヵ月で5万円、配属2ヵ月で5万円)
- 皆勤手当:出勤率100%の月に3万円支給
- 赴任旅費:上限3万円までを支給
- 面接交通費:規定に基づき支給
- 交通費:ダイハツ車での通勤のみ支給
ほかのメーカーと比べると、皆勤手当が月3万円もらえるのがありがたいです。皆勤手当がないメーカーも多く、支給しているほかのメーカーと比べても3万円は高水準です。入社祝い金は、日産自動車九州やトヨタに比べると少ないものの、そもそも入社祝い金がないメーカーもたくさんあるので、その分お得といえます。
仕事内容は?
ダイハツ九州の期間工は、ダイハツ車の自動車や部品製造の仕事をします。具体的には次のような工程があり、交替制勤務で働くことになります。
【ダイハツ九州期間工の仕事内容】
- プレス工程:鋼鈑を切り出し、自動車ボディの各パーツの形にプレスします。
- ボディ工程:プレス工程で作った部品を溶接し、車体の形を作ります。
- 塗装工程:溶接された車体に塗料を塗り、車としての見た目にします。
- 組立工程:ウインドウガラスやエンジン、タイヤ、ブレーキなどの部品を車体に組み付けます。
- 検査工程:組立工程を終えた車の点検し、各部品が正常に動くか確かめます。
【ダイハツ九州期間工の勤務時間】
- 早番:6:30~15:10
- 遅番:18:00~2:40
※上記の勤務時間の他に3組2交替制勤務職場あり
基本的には早番と遅番を4勤ごとに入れ替えながら働きます。休日は大型連休を除き、土日関係なく4勤2休です。
ほかにも3組2交替制勤務の職場や、早番8:00~17:35、遅番21:00~6:35のシフトに配属される可能性もあります。
勤務地や寮は?
ダイハツ九州の期間工は、大分県にある「大分(中津)工場」で働くことになります。勤務地の住所や寮の基本情報は次の通りです。
【ダイハツ九州・大分(中津)工場の住所】
大分県中津市昭和新田1番地
工場は海沿いで、周辺には公園や他社の工場があります。最寄りのコンビニまでは車で10分ほどとやや遠いですが、工場には社員食堂があるため、そこまで困らないでしょう。
また、ダイハツ九州の期間工には、遠方の人が無料で入れる寮があります。寮は集合寮の個室タイプで、相部屋になることはありません。寮にはエアコンや冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機などの備品がそろっていて、大浴場もあります。
そのため、着替えと日用品さえあれば、特に準備しなくてもすぐに新生活をはじめられます。
寮は他メーカーと比べても新しくきれいで、工場からの距離は徒歩圏内です。お金も通勤時間も節約しながら、着実にお金を貯め、次の転職に向けた準備ができるでしょう。
▼ダイハツ期間工の寮については以下の記事をチェック!
ダイハツ期間工はすべての寮が「当たり寮」!工場ごとの生活環境を紹介
ダイハツ九州期間工で働くメリット
ダイハツ九州の期間工は、他メーカーに比べて高待遇というほどではありません。しかし、寮の環境はかなり整っている方で、期間工から無期雇用への転換も可能です。そんなダイハツ九州期間工で働くメリットには、次のようなものがあります。
【ダイハツ九州期間工で働くメリット】
- 入社祝い金がある
- 寮が新しく、工場から近い
- 無期転換もでき、無期転換以降も満了金がもらえる
メリット1.入社祝い金がある
ダイハツ九州の期間工で働く1つ目のメリットは『入社祝い金があること』です。ダイハツ九州で期間工になると、総額15万円の入社祝い金がもらえます。入社祝い金は研修卒業時に5万円、配属1ヵ月で5万円、配属2ヵ月で5万円と分けて支給されます。
「一度にまとめてもらいたい」と感じるかもしれませんが、実はここがダイハツ九州のいいところです。たいていのメーカーでは、入社祝い金を配属数ヵ月後に支給しています。一方、ダイハツ九州では研修を卒業するだけで、5万円がもらえます。
それなりの金額をすぐにもらえるのは嬉しいです。「とにかくお金がなくて、ひとまずの生活のために期間工をはじめた」という人にとって、この5万円はライフラインになるとすらいえます。
メリット2.寮が新しく、工場から近い
ダイハツ九州の期間工で働く2つ目のメリットは『寮が新しく、工場から近いこと』です。期間工の中には、工場と寮が離れているメーカーもたくさんあります。入る寮は基本的に選べず、運が悪いと通勤に1時間以上かかったり、バスが早く着きすぎて、工場で始業まで待たされたりといったこともあります。
その点、ダイハツ九州の寮は工場から徒歩圏内の距離です。通勤時間がかからない分、趣味や次の転職に向けた準備もしやすいでしょう。寮は新しくてきれいなので、オフタイムも快適に過ごせるはずです。
メリット3.無期転換もでき、以降も満了金がもらえる
ダイハツ九州の期間工で働く3つ目のメリットは『期間工からの無期転換もでき、以降も満了金がもらえること』です。たいていのメーカーでは、期間工として働けるのは2年11ヵ月です。それ以上働きたければ正社員登用を目指したり、一度辞めた後、一定期間をおいてから再応募したりしなければなりません。
しかし、貯金目的で将来的には別の仕事がしたいと思っている人、期間工の仕事を長く続けたい人もいるでしょう。ダイハツ九州で無期転換すれば、日給は1万円、満了金は半年ごとに20万円の条件で仕事を続けられます。
ダイハツ九州期間工で働くデメリット
ダイハツ九州期間工で働くデメリットには、次のようなものがあります。
【ダイハツ九州期間工で働くデメリット】
- 入社祝い金は少なめ
- 給与面での待遇はそこまで恵まれていない
- 勤務地が九州に限定される
ダイハツ九州の期間工は、決して悪い待遇ではありません。しかし、これ以上に高待遇なメーカーはたくさんあります。例えば、ほかの車体メーカーには満了金だけで総額306万円ほどもらえるところもあります。
九州ではない方の「ダイハツ」も、満了金こそダイハツ九州と変わりませんが、日給が少し高いです。ダイハツの方が寮や工場の周辺環境が整っているため、生活もしやすいでしょう。
デメリット1.入社祝い金は少なめ
ダイハツ九州の期間工で働く1つ目のデメリットは『入社祝い金は少なめである』ということです。ダイハツ九州の入社祝い金は合計15万円です。入社祝い金があること自体は嬉しいものの、ほかの車体メーカーなどではその倍以上の金額を受け取れるところもあるのです。
ただ、ダイハツ九州はこれらのメーカーと異なり、15万円のうち5万円を研修卒業後に受け取れます。「研修を終えただけで5万円手に入る」と考えれば、お得なのかもしれません。
デメリット2.給与面での待遇はそこまで恵まれていない
ダイハツ九州の期間工で働く2つ目のデメリットは『給与面での待遇はそこまで恵まれていないこと』です。ダイハツ九州は完成車を扱う「車体メーカー」であり、仕事はキツい部類に入ります。同じ車体メーカーのトヨタや三菱などと比べると、給与面での待遇は良くありません。
特に大きい違いが、満了金の金額です。トヨタでも三菱でも、満了金は総額で300万円近く支給されます。一方のダイハツ九州は、3年間で総額90万円しか受け取れません。
ただ、その分寮の環境や通勤しやすさでは、ダイハツ九州が勝っています。無期転換できることも考えると、長く働きたい人には悪い条件ではありません。
デメリット3.勤務地が九州に限定される
ダイハツ九州の期間工で働く3つ目のデメリットは『勤務地が九州に限定されること』です。ダイハツ九州という名前の通り、期間工の働く工場は九州にあります。本州に住んでいる人にとっては、少し応募しにくいでしょう。
本州には「ダイハツ」の会社と工場もあり、待遇はダイハツ九州とそこまで変わりません。ダイハツ九州はあくまでも「九州に住んでいる人」向けの期間工であり、それ以外の人にはダイハツをはじめとするほかの期間工がおすすめです。
ダイハツ九州期間工に向いている人・いない人
ダイハツ九州は期間工の中でも、中くらいの待遇のメーカーといえます。寮は全メーカーの中でもかなりきれいで、工場へのアクセスも良いですが、それ以外の周辺環境はあまり良くありません。待遇も中程度で、しっかりと稼ぎたいなら他にも高待遇な車体メーカーがあります。
ただ、そうしたメーカーは寮が相部屋になったり、通勤時間に1時間以上かかったりすることもあるので、住環境を重視したい方にとっては厳しい環境になるでしょう。
ダイハツ九州ならではの強みといえば、やはり「無期転換」ができることでしょう。無期転換後も半年おきの満期奨励金はもらえるため、「期間工をつなぎではなく、ずっと続けたい人」にはおすすめしやすいです。例えば『九州に住んできて、自宅から通える』『子どもの大学費用などまとまったお金が定期的に必要』な主夫・主婦の方なら、スーパーやコンビニ、事務などのアルバイトをするよりもずっと稼ぎやすいでしょう。
これらの条件は、ダイハツ九州もダイハツもほとんど変わりません。九州在住の人やこれから九州に引っ越す人ならダイハツ九州が、大阪や京都周辺に住んでいるならダイハツが、それぞれおすすめです。
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ダイハツ九州は、期間工というよりアルバイト感覚で働ける
ダイハツ九州は期間工の中でも、寮が新しくてきれいなメーカーです。待遇はそこそこですが入社祝い金があり、寮も無料なので、着実にお金を貯められるでしょう。期間工から無期雇用への転換もでき、無期転換後も半年おきに20万円の満期奨励金をもらえるのも嬉しいです。
期間工はあくまでも、期間限定でやるべき仕事です。期間工として働けるのは最長2年11ヶ月のメーカーがほとんどで、就職に役立つスキルや経験がつく仕事ではないと考えられているからです。
しかし、ダイハツ九州やダイハツに限れば、話は変わってきます。これらのメーカーでは期間工からの無期転換ができ、その後も半年おきの満期奨励金が受け取れるからです。
ダイハツ九州やダイハツの期間工は『九州に住んできて、自宅から通える』『子どもの大学費用などまとまったお金が定期的に必要』な主夫・主婦やフリーターにおすすめできる、破格のアルバイト」のようなものと考えるといいでしょう。
満期奨励金の分、ほかのアルバイトよりも確実に稼げます。アルバイトを探しているなら、目線を変えてこれらのメーカーに応募してみるのもいいでしょう。
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