少子高齢化により、さまざまな業界が人手不足に陥っています。
期間工が働く自動車メーカーや部品メーカーも例外ではありません。
人手不足が深刻になると、企業は働く条件を良くしたり、応募者を積極的に採用したりするでしょう。
これは、期間工にとって追い風といえます。
期間工がより良い条件で働くために意識すべきことや、AI化や機械化による影響について解説します。
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期間工は人手不足なのか?
ときどき「期間工は人手不足だから、なるなら今が狙い目」「期間工は人手不足のときに応募した方がいい」と耳にします。
結論からいうと、これは半分正解で半分間違いです。
そもそも、期間工と正社員ではする仕事が違います。
正社員が人手不足になったからといって、期間工の求人が増えるわけではありません。
ただ、期間工が人手不足になることはあります。
期間工がなかなか集まらないと、入社祝い金が期間限定で増額されることも多く、このことから「期間工は人手不足のときに応募した方がいい」といわれるのでしょう。
期間工の待遇はタイミングによって異なる
期間工の待遇、特に入社祝い金は、人手不足のときの方が高くなる傾向にあります。
「4月限定で、入社祝い金を70万円に増額中!」というキャンペーンを目にしたことのある人もいるでしょう。
また、期間工は繁忙期や人手不足のときほど残業や休日出勤が多くなります。
もちろん、その分の時給や割増手当が増え、稼げる金額も大きくなるでしょう。
ただ、これらの事情は外から見ていてもわかりません。
まずは待遇のいいメーカーや自分に合っていそうなメーカーに応募してみる、入社祝い金が高くなっていたらラッキーと思って、すぐに応募してみるのがいいでしょう。
もしくは、次のような「入社祝い金が高いメーカー」をチェックしてから、応募先を考えてもいいかもしれません。
- トヨタ:普段から40万円を支給
- 三菱:普段から32万円を支給
- いすゞ:普段から20万円を赴任手当として支給
- 村田製作所:普段から50万円を転居手当として支給(福井県民は対象外)
- 日産系:人手不足になりやすいのか高額なことが多く、特に栃木が高い(70万円になることも)
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AIの普及で、期間工の人手不足は解消するのか?
期間工の働く自動車メーカー・部品メーカーに限らず、さまざまな業界で「AI化」が注目されています。
AI化が進めば人の手が必要な仕事は減り、人手不足が解消しそうに感じます。
同時に「人の仕事が機械に奪われるのでは…?」と不安を感じる人も多いでしょう。
AIの普及で期間工の人手不足はどう変わるのか、人の仕事は本当に奪われるのか、現状から推察できることを紹介します。
AIや機械化が、自動車メーカーに与える影響
AIや機械化により、自動車メーカーの仕事はどのように変わっているのでしょうか。
これを知ることで、期間工の人手不足にAIがどう影響するかが見えてきます。
まず、AIや機械化により自動車メーカーはもちろん、さまざまな業界で「仕事内容」が変わりました。
機械化によりなくなった仕事も、たしかにあります。
しかし、機械化により「新しく必要になった仕事」もあります。
例えば「AIや機械が異常を起こしていないかチェックする仕事」や「エラーやイレギュラーがないかチェックし、発生したときに手動で対応する仕事」などです。
現状を見ると、AI化や機械化が進んでも、人の仕事がなくなるというよりは「人のする仕事が変わる」という事態になりそうです。
AIや機械化が、期間工に与える影響
AI化や機械化が進んでも、自動車メーカーで働く人はそこまで減らないことが推察されます。
AIを使って単純作業を機械化している会社もたしかにありますが、工場系の仕事においては、まだまだ「人の目や勘」の方が頼れる状態だといえそうです。
例えばAIとカメラを使って部品の大きさや異常をチェックしようとしても、そのためには膨大な画像データと試行錯誤が必要になります。
はっきり言って「ロボットがカメラで作業ラインを見て自動で作業をする、完全無人の工場」は、まだまだSFの世界の話です(そのような工場もありますが、ごく一部です)。
機械化を進めるには時間もお金もかかります。そして期間工は貯金のために一時的にする仕事です。
今、期間工をしようと思っている人が「AI化や機械化で仕事がなくなるんじゃないか…?」と心配する必要はないでしょう。
人手不足は期間工にとって追い風になるのか?
どんな業界・業種でも、人手不足の方が仕事は見つかりやすくなります。
企業側にとっては困った事態である人手不足も、応募する側にとっては追い風です。
期間工が人手不足になるとどんないいことがあるのか、正社員登用も狙いやすくなるのか、解説します。
人手不足の方が、面接に通りやすくなる
人手不足になると、面接に通りやすくなります。
考えてみれば当たり前で、例えば1,000人の期間工が必要で、500人が応募してくるとしましょう。
極端な話、工場に期間工が500人しかいなければ、メーカーは500人全員を採用するしかありません。
しかし、900人の期間工がいるなら採用されるのは100人。5人に1人しか採用されません。
期間工は人手不足でないときも募集しているため、これは外から見ていてもわからないでしょう。
しかし、以前落ちたメーカーでも、しばらく経ってから応募すれば人手不足が理由で採用されるかもしれません。
人手不足になると、入社祝い金が高くなるかも
人手不足になると、入社祝い金が高くなるかもしれません。
入社祝い金を高くする、つまり条件を魅力的にすれば、より多くの人を集められます。
例えば日産の栃木工場は「2022年4月入社者限定」として、入社祝い金を70万円にしています。恐らく、人手不足が申告なのでしょう。
このような入社祝い金の増額期間は、人が集まらなければ延長されことが多いです。
特に日産系は入社祝い金を増額することが多いので、先に求人をチェックしておくといいでしょう。
[cc id=1856 title=”注意書き”]
人手不足でも、正社員登用は狭き門
例え人手不足でも、期間工の正社員登用は狭き門です。
そもそも、期間工と正社員では任されている仕事が異なります。
期間工が足りていないなら期間工を雇えばいいだけなので、正社員登用が狙いやすくなることはないでしょう。
ただ、正社員が足りていないなら話は変わってくるかもしれません。
正社員が人手不足になれば、新卒や中途での採用を増やすだけでも解決します。
特にトヨタやホンダのような一流メーカーには応募が集まるため、採用に困ることはないでしょう。
ただ、そうはいっても「仕事を覚えた優秀な期間工」なら、よくわからない新しい人よりも採用したくなるものです。
人手不足な社会だからこそ、期間工になるのは慎重に
自動車メーカーや部品メーカーに限らず、社会全体で人手不足が深刻になっています。
つまり、ほかの業界・業種でも、仕事探しはしやすくなっているといえるのです。
期間工はあくまでも貯金のためにすべき仕事で、ずっと続けられる仕事ではありません。
正社員の仕事ができるなら、そちらを目指した方がいいでしょう。
はじめは期間工の方が稼げるかもしれませんが、昇進すればいずれは正社員方が稼げるようになります。
福利厚生も充実していて、契約期間の縛りもないので、安心して働けるでしょう。
人手不足をチャンスに変えろ!期間工でお金を貯めて、自由に生きよう
正社員の仕事ができるなら、そちらを目指すことをおすすめします。
期間工がおすすめなのは「貯金したい理由がある人」です。
例えば、スキルも経験もほとんどなくて正社員の仕事が見つからない人、どうしてもやりたい仕事があって、そのためにお金が必要な人。
このような人たちは、期間工でお金を貯めるのもいいでしょう。
人手不足の世の中なので、期間工の仕事はすぐに見つかるでしょうし、スキルがあれば正社員の仕事も見つかりやすいはずです。
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