期間工はとにかく稼げる仕事ですが、その分キツいです。どうしても辛くて、「波風立てず、すぐに辞める方法はないか」と考えている人もいるでしょう。
期間工には「損をしない辞め方」があり、これを知らないと、数十万円も損してしまうかもしれません。本記事では、満了金をもらったり、失業保険をすぐに受け取ったりできるようにする「期間工の辞め方」を解説します。
どうしても辛くて、すぐに辞めたいときの対処法も紹介します。
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タイミングごとの期間工の辞め方
期間工はそもそも「すぐに辞める人が多い仕事」です。仕事内容は(メーカーにもよりますが)、肉体的にキツいものが多く、力や体力に自信があっても、日勤と夜勤を週ごとに入れ替える「交替制勤務」には辛いものがあるでしょう。
しかし、仕事がキツいからといってすぐに辞めるのはおすすめできません。期間工は辞め方によって、もらえるお金が変わったり、失業保険をもらえるまでの時間が長くなったりするからです。
期間工の辞め方を、「辞めるタイミング」から確認しておきましょう。
契約満了時に辞めるには?
期間工には一般的に3~6ヵ月の契約期間があり、辞めるならこの期間が満了したときにすべきです。
契約満了時に辞めれば、給与とは別に数十万円の「満了金」が受け取れます。「会社都合での退職」になるため、失業保険も辞めた7日後からもらえます(自己都合での退職だと、3ヵ月と7日待たなければなりません)。
契約満了で辞めるときは、「今回の契約満了で辞めます」と伝えましょう。辞めるか続けるか、契約満了の数ヵ月前に聞かれることも多いので、そのとき伝えればOKです。
契約途中でも辞められる?
期間工は契約期間の途中でも辞められますが、できれば契約満了までは続けましょう。契約期間の途中で辞めれば満了金はもらえません。「自己都合での退職」になりやすく、失業保険がもらえるようになるまで、3ヵ月と7日も待たなければならなくなります。
ちなみに、法律で考えれば、期間工のような「契約期間が定められている仕事」を途中で辞めることはできません。
しかし、期間工の仕事はキツく、辞めたいとすら伝えずにバックレる人もそれなりにいます。会社からしてみれば「契約期間の途中で辞められても、バックレられるよりはマシ」というものです。
どうしても辛い、辞めなければならない理由があるなら、まずは上司に相談してみましょう。
期間工を契約途中で辞めるべきでない理由
期間工を契約途中で辞めるべきではないのは、「満了金や各種手当がもらえないから」と「失業保険の受給が遅くなるから」です。
満了金や手当がもらえないと、数十万円も損してしまうかもしれませんし、失業保険の受給が遅くなると、その後の生活が苦しくなります。
この2つのポイントについて、詳しく解説しておきます。損をしたり、生活が回らなくなったりしないよう、ザッと確認しておきましょう。
理由1.満了金や各種手当がもらえない
期間工を契約途中で辞めるべきでない1つ目の理由は、「満了金や各種手当がもらえないから」です。期間工には契約満了時にもらえる「満了金」があり、給料とは別に数十万円がもらえます。
例えばトヨタなら半年おきに39万~57万円が、いすゞなら3ヵ月おきに21万円が支給されます。辞めるとしても、満了金をもらえるタイミングまで待つべきです。
また、期間工の中には「初回更新特別手当」や「入社祝い金」がもらえるメーカーもあります。一例として、トヨタでは入社翌月に20万円が、初回の3ヵ月契約を更新し、その翌月(つまり入社4ヵ月目)の給料日まで働いていればもう20万円がもらえます。
例えばトヨタを4ヵ月目の頭に辞めてしまえば、60万円ほども損してしまうでしょう。
理由2.失業保険の受給が遅くなる
期間工を契約途中で辞めるべきでない2つ目の理由は、「失業保険の受給が遅くなるから」です。失業保険は通常、辞めてから3ヵ月と7日後からもらえますが、「会社都合」で辞めた場合は、辞めてから7日でもらえるようになります。
失業保険の額は人により異なりますが、期間工として働いていた頃の4~8割ほどになるでしょう。期間工の月収が30万円だった人なら、1ヵ月あたり15万円ほどはもらえることになります。3ヵ月間、15万円の節約をするのは大変でしょう。
損をしない期間工の辞め方
期間工は辞め方を間違えると、かなりの損をします。満了金や各種手当だけで数十万円の損をすることもありますし、失業保険をもらえるようになるまで時間がかかり、辞めたあとの生活が苦しくなるかもしれません。
損をしないためにも、その後の生活を安定させるためにも、「損をしない期間工の辞め方」を確認しておきましょう。
- STEP1.満了金や手当の支給条件を満たせる時期まで待つ
- STEP2.「契約満了」を理由に辞める
- STEP3.失業保険の手続きをする
STEP1.満了金や手当の支給条件を満たせる時期まで待つ
損をしない期間工の辞め方でもっとも意識すべきことは、「満了金や手当の支給条件を満たせる時期まで待つ」ことです。3ヵ月契約ならもう3ヵ月、半年契約ならもう半年だけがんばって、満了金をもらいましょう。
入社祝い金のような手当があるなら、支給条件をもう一度確認し、その条件も満たした方がお得です。
仕事は辛いかもしれませんが、ちょっと我慢するだけで数十万円も得をします。それに、続けるうちに仕事にも慣れ、「もう少しだけがんばってみよう」と思えるかもしれません。
STEP2.「契約満了」を理由に辞める
損をしない期間工の辞め方で2つ目に意識することは、「契約満了を理由に辞める」ことです。契約満了まで待てば満了金がもらえるだけでなく、「会社都合での退職」になります。
通常、もらえるようになるまで3ヵ月も待たなければならない失業保険が、契約満了までがんばるだけですぐにもらえるようになるのです。
STEP3.失業保険の手続きをする
損をしない期間工の辞め方で3つ目に意識することは、「失業保険の手続きをする」ことです。辞めるときは、会社に「離職証明書を発行してください」と伝え、書類ができたらすぐに失業保険の手続きをしましょう。
失業保険の手続きや、もらうための条件は、こちらの記事で詳しく解説しています。
失業保険は期間工でももらえる?給付の条件や手続きの進め方を解説
損しても構わない!どうしても辛いときの辞め方
期間工を契約途中で辞めると、かなりの金額を損してしまいます。しかし、「損をしても構わないから、とにかくすぐに辞めたい!」という人もいるかもしれません。どうしても辛いときは、どんな辞め方をすればいいのでしょうか。
会社に迷惑をかけないためにも、また期間工をしたいとなったときに困らないためにも、正しい辞め方を知っておきましょう。
辛くてもバックレだけはしない
期間工がどうしても辛くて、今すぐにでも辞めたくても、「バックレ」だけはしないでください。
周りを見ると、急に仕事に来なくなった、「バックレた期間工」もいるかもしれません。しかし、バックレてしまうと、そのメーカーや系列のメーカーで、再び働くことはできなくなるでしょう。
会社としては「本当に辞めたのか、何か事故や事件に巻き込まれて来られなくなったのか」がわかりませんし、渡さなければならない書類もあります。そのため、連絡がつくか相当に長い期間が経つまで、会社からの連絡はなくならないでしょう。
期間工をバックレるとどうなるか、どうしても辛いとき、辞める前にできることはないのか、こちらの記事で解説しています。
期間工のバックレで困るのは自分!辞めた後に困らないためにすべきこと
期間工を辞めるタイミングは、満了金をもらってからがおすすめ
期間工のベストな辞め方は、「契約が満了するまで待って、更新をせずに辞める」ことです。この辞め方なら満了金や(支給条件にもよりますが、)入社祝い金ももらえますし、失業保険も辞めた7日後からもらえるようになるでしょう。
ただ、「どうしても辛くて、このまま続けたら病気になってしまう」と思えるような場合は、すぐに上司に相談してください。
このような「労災一歩手前の事態」は会社としても避けたいですし、上司や会社によっては、何かしらの配慮をしてくれるかもしれません。
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