期間工は特別なスキルや経験がなくてもできる仕事です。
それが理由なのか「期間工は職歴として役に立たない」「期間工をすると職歴が傷付く」などの意見も見かけます。
しかし、そんなことはありません。期間工の職歴は、うまく活用すれば「人間性」をアピールする武器になります。
本記事では期間工を職歴としてアピールするためのコツを解説します。
期間工に転職する人に向けた、期間工の履歴書や職歴、志望動機の書き方も紹介します。
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【期間工から転職する人へ】「期間工をすると職歴が傷付く」は本当?
インターネットを見ていると、ときどき「期間工をすると職歴が傷付く」というような書き込みを見かけることがあります。
期間工をすると職歴は傷付くのでしょうか。
また、期間工をしていたことがある人は、そのことを職歴に書かない方がいいのでしょうか。
答えはNoです。期間工をしていたことで職歴が傷付くことはありません。
それなりの期間、働いていたならプラスの印象になることもありますし、職歴に空白がある方がよほど不利になります。
何より、職歴詐称は良くありませんし、書類などからバレるかもしれません。
期間工も立派な職歴です。自信を持って、堂々と履歴書に書きましょう。
【期間工から転職する人へ】期間工を職歴として活用する3つのコツ
期間工の仕事は特別なスキルや経験がなくてもできます。
それゆえに、期間工が職歴として強い武器になることは、工場系の仕事を除いてほぼありません。
期間工の職歴は「特別な経験がある」「スキルが身に付いた」のようなアピールには使えないでしょう。
ただ、「人間性のアピール」においては期間工の職歴が武器になるかもしれません。
期間工がどんな仕事か知らない人は、意外と多いです。
面接官に「これってどんな仕事なの?」と聞かれたら、次の3つのコツを意識してアピールしてみましょう。
- 大変な仕事であることをアピールする
- 言われたことがきちんとできることをアピールする
- 目的を持って働いていたことをアピールする
コツ1.大変な仕事であることをアピールする
期間工を職歴として活用する1つ目のコツは『期間工が大変な仕事であることをアピールすること』です。
期間工を長く続けた人は麻痺しているかもしれませんが、期間工は相当体力がいるキツい仕事です。
車体メーカーなら重い物を持ったり無理な姿勢を取ったりなどのキツい作業が多く、部品メーカーでも、緻密な作業が求められます。
何より、ほとんどのメーカーは交替制勤務なので、体調管理にも十分な配慮が必要でしょう。
寮では会社の人たちと集団生活をしなければなりませんし、相部屋になることもあります。
一般的な会社員に比べて、期間工は身体的にも精神的にも大変な仕事です。
そんな仕事を長い期間続けられる人は、根性のある人、体調管理ができる人、辛い環境でも頑張れる人といえます。
どんな会社も、なるべく長く働いてくれる人が欲しいものです。
「大変だったアピール」にならないように気を付けながら、どんな仕事だったのかを伝え、新しい会社でも頑張れることをアピールしましょう。
コツ2.言われたことがきちんとできることをアピールする
期間工を職歴として活用する2つ目のコツは『言われたことがきちんとできることをアピールすること』です。
期間工は、基本的に『言われたことを言われた通りに繰り返す仕事』です。
これはアピールの仕方次第で「受け身で自主的に動けない」とも捉えられますし「言われたことを確実にできる」と武器にすることもできます。
言われたことをそのままするのではなく、自分なりに工夫して取り組んでいた人もいるでしょう。
例えば「作業の合間に使う工具を整理しておいていた」「不安なことは上司に都度確認していた」などです。
期間工がどんな仕事だったのかだけでなく、どうやって取り組んでいたかも伝えられると、面接官からの印象は良くなるでしょう。
コツ3.目的を持って働いていたことをアピールする
期間工を職歴として活用する3つ目のコツは『目的を持って働いていたことをアピールすること』です。
たいていの期間工は、貯金目的で働いています。
期間工は特別なスキルや経験がなくても高待遇で働けて、寮に入れば生活費もほとんどかからないからです。
中にはやりたい仕事があり、その仕事に就くためにお金が必要だったという人もいるでしょう。
「未経験では入れないような業界を目指すために資格が取りたくて、勉強資金や受験費用としてお金が必要だった」という人です。
これに当てはまるなら、面接官にぜひそう伝えてください。
勉強熱心なのは確実に印象を良くします。入社後も、自ら率先して新しいスキルや知識を身に付けてくれるだろうと、期待してもらえるでしょう。
もちろん、「結婚資金が必要だった」「これといった目的はなかったが、お金があれば選択肢も増えると思った」などでも構いません。
先を見通して合理的な判断ができる人だと、好印象につながるかもしれません。
「期間工をしている間にこんな仕事をしたいと思うようになり、それで御社を志望しました」のようにつなげると、説得力があります。
【これから期間工になる人へ】期間工の履歴書・職歴の書き方
これから期間工になりたい人は、まずは面接用の履歴書を書かなくてはなりません。履歴書を書くときは、次のようなことを意識しましょう。
- 紙の履歴書ならA4のJIS規格のものを使う
- 年度の書き方は「西暦」「和暦」のどちらかに統一する
- 証明写真は3ヵ月以内に撮ったものを使う
- 連絡先には実家や祖父母宅の住所や電話番号を入れ、続柄を書く
- 志望動機は3分の2以上埋める
- 世帯主でないなら、扶養家族は0人
- 本人希望欄は特に書かなくてOK
【期間工の職歴の書き方】
- 職歴はアルバイトも書き、「店舗名」と「アルバイトとして入社」と書く
- 正社員の職歴は部署名や異動についても書く職歴はなるべく正直に、きちんと書いてください。正社員の経験がない、もしくは少ないなら、アルバイトや派遣などの職歴も書きましょう。
工場系や車関係、力仕事の経験があるなら、必ず書いてください。
これらの職歴は期間工への転職を目指すうえでかなり有利に働きます。
面接官が興味を持ち、掘り下げてくれることもあるので、どんな仕事をしていたのか振り返っておきましょう。
履歴書の書き方に不安がある方は、こちらの記事もお読みください。
履歴書の選び方から各項目の書き方、空白期間があるときの対処法などを紹介しています。
【これから期間工になる人へ】期間工の志望動機の書き方
期間工に限らず、どんな仕事でも「志望動機」は大切です。
志望動機がしっかりしていれば、「長く働いてくれそうだな」と思ってもらいやすく、採用されやすくなります。
ただ、期間工をしようと思った理由が「貯金したいから」という人もいるでしょう。
一般的に「待遇がいいから」「お金がもらえるから」などの志望動機は良くないといわれていますが、期間工の志望動機は「お金目当て」でも構いません。
たいていの期間工は貯金目的で働いていますし、メーカー側もそのような人をターゲットに求人を出しています。
大切なのは、志望動機の書き方・伝え方です。
「お金がたくさんもらえるから」では悪印象ですが「目的があり、そのために貯金したいから」だと好印象です。
「この人はきちんとした目的があるから、長く働いてくれるだろうな」「その金額を貯めるにはこのくらい働かないといけないから、けっこう長く続けてくれそうだな」と思ってもらえるでしょう。
何のために貯金したいのか、具体的にどのくらいの金額をいつまでに貯めたいのかを盛り込むと、志望動機としての説得力が増します。
期間工の志望動機を書くうえでの注意点や、目的ごとの例文は、こちらの記事で紹介しています。例文を参考にしながら、自分用に書き換えてみてください。
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期間工の職歴は「人間性」をアピールする武器になる!
たしかに期間工は、特別なスキルや経験が身に付く仕事ではないでしょう。
期間工には働ける期間の定めがあり、昇給はあるものの昇進がありません。
正社員登用もすべての期間工が正社員になれるものではないので、期間工はあくまでも貯金のためにすべきでしょう。
だからといって、期間工の経験が全く役に立たないわけではありません。
期間工は大変な仕事であり、職歴としてうまくアピールすれば、「辛い環境でも頑張れる人」「目的意識を持って働ける意志の強い人」などの印象につなげられます。
これから期間工をしようと思っている人は、記事内で紹介したリンクを参考に、履歴書や志望動機を考えてみてください。
どうせ期間工をするのなら、少しでも高待遇なメーカーで働きたいものです。
そのためには、履歴書や職歴、志望動機をしっかり書くことが大切です。
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